リーファーコンテナ(Reefer Container)

海上コンテナの色は茶色、ブルー、グレーなどが一般的ですが、その色とりどりのコンテナに交じって白いコンテナを目にすることも多いと思います。この白いコンテナは、コンテナ扉の反対側に冷蔵冷凍機が取り付けられており、リーファーコンテナ(Reefer Container)と呼ばれています。リーファーコンテナの天井、壁には断熱材が入っており、輸送中に温度管理が必要な生鮮食料品や精密機械などの海上輸送に使用されています。
当社では、中古コンテナと新造(新品)コンテナの両方のリーファーコンテナを販売しております。こちらのサイトでは、そのリーファーコンテナの特徴やコンテナサイズを紹介させていただいております。リーファーコンテナについて詳しくお知りになりたい方、リーファーコンテナの導入および購入を検討中の方など、こちらのサイトを参考にしていただき、お客様の用途に適したリーファーコンテナ選びにご活用いただけましたら幸いです。
リーファーコンテナとは
リーファーコンテナには、コンテナ内の温度調節を行うための冷蔵冷凍機が観音扉と反対側の面に取り付けられています。冷凍冷蔵機器は、一般的にマイナス30℃からプラス30℃までの温度調節ができるよう設計されています。
また、リーファーコンテナの構造自体も天井や壁に断熱材が入っており、気密性がより高い特殊な構造を有するコンテナです。リーファーコンテナの壁や床は、ステンレスやアルミなどでできており、床面にはTレールと呼ばれるレールが敷かれています。

リーファーコンテナ内では、輸送する貨物を包み込むように冷気がコンテナ内を循環して流れています。床面のTレールは、この冷気の流れを維持するための重要な役割を果たしています。
リーファーコンテナで輸送される貨物は、果実、野菜、肉、魚介類などの生鮮品、化学品、医薬品など低温を保つ必要がある物や、絵画などの美術品、精密機械など温度管理が必要な物を輸送する際に使用されています。このリーファーコンテナは、コンテナ船での海上輸送時、港湾エリアでのリーファーコンテナ蔵置時、また陸上輸送時には冷凍冷蔵機に電力を供給するための電源が必要です。
リーファーコンテナのサイズ
リーファーコンテナも一般的な貨物を輸送するドライコンテナと同様に、20フィートリーファーコンテナ、40フィートリーファーコンテナがあり、当社では、20フィートコンテナと40フィートコンテナの両方を取り扱い、お客様へ販売させていただいております。
20フィートリーファーコンテナのサイズ
20フィートリーファーコンテナは、国際標準化機構(ISO)に準拠して製造されています。コンテナサイズは、コンテナ外寸でコンテナ長6,058㎜、コンテナ幅2,438㎜、コンテナ高2,591㎜あります。
コンテナ内寸は天井と壁に断熱材が入っているため、ドライコンテナより狭くなっています。リーファーコンテナ内寸は、コンテナ長5,456㎜、コンテナ幅2,288㎜、コンテナ高2,268㎜です。
20フィートリーファーコンテナの内容積は28.2㎥で、27,570㎏ほどの貨物を搭載することが可能です。(コンテナ製造元や使用船会社により若干数値が異なります)
| コンテナ長 | コンテナ幅 | コンテナ高 | |
| 外寸(㎜) | 6058 | 2438 | 2591 |
| 内寸(㎜) | 5456 | 2288 | 2268 |
コンテナ内容積:28.2㎥
コンテナ最大積載量:27,570㎏
コンテナ最大総重量:30,480㎏
40フィートリーファーコンテナのサイズ
40フィートリーファーコンテナも20フィートリーファーコンテナと同様に、国際標準化機構(ISO)に準拠して製造されています。
40フィートリーファーコンテナのコンテナサイズは、コンテナ外寸でコンテナ長12,192㎜、コンテナ幅2,438㎜、コンテナ高2,896㎜です。40フィートリーファーコンテナは20フィートリーファーコンテナの異なり、多くのコンテナがハイキューブコンテナで製造されています。コンテナ内寸は、コンテナ長11,590㎜、コンテナ幅2,284㎜、コンテナ高2,544㎜です。
40フィートリーファーコンテナの内容積は67.5㎥で、29,480㎏ほどの貨物を搭載することが可能です。(コンテナ製造元や使用船会社により若干数値が異なります)
| コンテナ長 | コンテナ幅 | コンテナ高 | |
| 外寸(㎜) | 12192 | 2438 | 2896 |
| 内寸(㎜) | 11590 | 2284 | 2544 |
コンテナ内容積:67.5㎥
コンテナ最大積載量:29,480㎏
コンテナ最大総重量:34,000㎏
リーファーコンテナの機能
リーファーコンテナは単にマイナス30℃からプラス30℃までの温度調節を行うだけではありません。最近のリーファーコンテナは、酸素や二酸化炭素濃度まで管理できるCA(Controlled Atmosphere)タイプと呼ばれるリーファーコンテナが登場しています。
果物や野菜は収穫した瞬間から劣化が始まっており、鮮度は徐々に低下していきます。輸送中の庫内でも果物や野菜は呼吸をしています。酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する呼吸の過程で、同時にエチレンガスや水分も放出しています。水分は生鮮食品のみずみずしさに影響し、エチレンガスは熟成を促す物質と言われています。庫内の酸素や二酸化炭素の濃度を調整することにより呼吸量を抑え、鮮度の低下を抑えようという考えがCAタイプのリーファーコンテナなのです。タイプによっては窒素を庫内へ送り込み酸素濃度を抑えようというものもあります。
CAタイプのリーファーコンテナの使用には、1.生鮮品の熟成や劣化等を遅らせること、2. 生鮮品のみずみずしさを保つこと、3. 姓製品の貯蔵寿命期間を延ばすことなどが期待されます。
リーファーコンテナ使用に際して
お客様が輸出にリーファーコンテナを使用される際、コンテナをコンテナヤードから搬出する前に、コンテナを貸し出す船会社ではPTI(Pre-Trip Inspection)というコンテナ使用前の事前検査が行われています。
検査項目は、1.冷凍冷蔵機が正常に稼働するか運転状況の確認、2.コンテナ外部および内部のダメージ有無の確認、3.コンテナ内部の洗浄などがあります。
一般的にリーファーコンテナは、コンテナ内部の温度調節を行い、貨物の温度を維持することが役割で、貨物を急速に冷却させる能力は有していません。そのため、特に青果物などの生鮮品は品質保持のため、貨物自体とリーファーコンテナの両方を適切に予冷し、設定温度に達した状態で積み込みを行うことが重要です。
ただし、貨物の積載作業が低温庫の中で行われる場合や、リーファーコンテナ開閉の際に外気の侵入が妨げられる構造になっている場合を除いて、結露の発生に注意しなければなりません。結露が発生してしまうと、貨物への結露付着による損害や冷却能力の低下につながる可能性があります。
リーファーコンテナの販売
お客さまのニーズにあわせ、最適なリーファーコンテナをお選びください。当社では、中古リーファーコンテナ、新品リーファーコンテナのどちらの取り扱いもございます。コンテナサイズも20フィートコンテナと40フィートコンテナがありますので、お客さまの設置予定場所や用途に合わせてコンテナ購入をご検討ください。
中古リーファーコンテナは、冷却装置が不動のものと整備を行ったもののどちらも取り扱いがございます。冷却装置が不動のものは、そのまま保冷庫として活用されたり、リーファーコンテナ購入後にお客様ご自身で汎用機を取り付けて使用されるなど、さまざまな形で中古リーファーコンテナが活用されています。
新品(新造)リーファーコンテナは、マイナス5℃からプラス15℃までの温度設定が可能な冷蔵仕様コンテナ、マイナス30℃からマイナス5℃までの温度設定が可能な冷凍仕様コンテナのタイプを取り扱っております。お客様の用途に合わせた最適なコンテナをお選びください。なお、新品コンテナは受注販売のため、コンテナ納品までにお時間がかかりますのでご了承ください。
リーファーコンテナの価格
当社では、お客様の用途に合わせ中古リーファーコンテナと新品リーファーコンテナの両方を販売しております。中古リーファーコンテナの場合、冷蔵冷凍機器が不動のものであれば610,000円(税別)より販売しております。その他の中古リーファーコンテナにつきましては、当社の在庫状況によるため、お手数ですが当社の窓口担当者までご連絡ください。
新品リーファーコンテナにつきましては、受注販売のため、お客様からのお問い合わせ時に回答させていただきます。
リーファーコンテナの運搬・設置
当社では、ご購入いただいたリーファーコンテナの運搬、設置も承っております。ただし、設置につきましては当社の対応エリアにもよりますので、詳細は当社担当者までご相談ください。